えびね (海老根・蝦根) 

学名  Calanthe discolor
日本名  エビネ
科名(日本名)  ラン科
  日本語別名  
漢名  蝦脊蘭(カセキラン, xiājĭlán)
科名(漢名)  蘭(ラン,lán)科
  漢語別名  九子連環草(キュウシレンカンソウ,jiuzilianhuancao)、連珠三七、肉連環、一串鈕子、九節蟲、棕兒羊
英名  Calanthe
2024/04/25 植物多様性センター  

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2006/05/11 小平市 (栽培)
2020/11/05 同上

 エビネ属 Calanthe(蝦脊蘭 xiājĭlán 屬)には、世界の熱帯~温帯に約150種がある。

  ダルマエビネ
(ヒロハノカラン) C. alismifolia(C.austrokiusiuensis, C,japonica,
         C.fauriei, C.furcata var.alismifolia;澤瀉蝦脊蘭・山卡拉・山蜘蛛)
  キソエビネ C. alpina(C.alpina var.schlechteri, C.schlechteri, C.fimbriata;
         流蘇蝦脊蘭)
    キソエビネ var. schlechteri
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
  アマミエビネ C. amamiana
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
  C. arcuata
    トガリバエビネ var. caudatilabella(C.caudatilabella)
  C. argenteo-striata(銀帶蝦脊蘭)
  アリサンエビネ C. arisanensis(臺灣蝦脊蘭)
  キリシマエビネ C. aristulifera(翹距蝦脊蘭)
  C. arcuata (孤距蝦脊蘭・短距蝦脊蘭)
  C. biloba(二裂蝦脊蘭)
  タガネラン C. bungoana
  キエビネ C. citrina(C.sieboldii;大黃花蝦脊蘭)
  C. clavata (棒距蝦脊蘭)
  C. davidii (劒葉蝦脊蘭・窄葉蝦脊蘭)
 『雲南の植物』58 『全国中草葯匯編』下/51-52
    タガネラン var. bungoana(C.bungoana)
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
    マツダエビネ var. davidii(C.mtsudae)
  C. delavayi (少花蝦脊蘭)
  タマザキエビネ C. densiflora (密花蝦脊蘭)
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
  エビネ C, discolor (蝦脊蘭)
  C. disticha (兩列蝦脊蘭)
  ダルマエビネ
(ヒロハノカラン) C. fauriei(C. japonica; 山蜘蛛・山卡拉)
  C. fimbriata (流蘇蝦脊蘭・九子連環草・肉連環・馬牙七)
         
『中国本草図録』Ⅵ/2950 『全国中草葯匯編』下/51-52
  C. foerstermannii (南方蝦脊蘭)
  タイワンエビネ C. formosana(二列葉蝦脊蘭)
  ツルラン C. furcata
  ホソバナエビネ C. graciliflora(鉤距蝦脊蘭・雪峰蝦脊蘭)
  C. gracilis (長莖蝦脊蘭)
    トクサラン var. venusta
  C. hamata (鈎距蝦脊蘭)
  C. hancockii (叉唇蝦脊蘭・硬九子連環草)
 『雲南の植物Ⅱ』270・『中国本草図録』Ⅶ/3440
  アサヒエビネ C. hattorii
  ホシツルラン C. hoshii
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
  オオキリシマエビネ
(ニオイエビネ) C. izuinsularis
  キナバルエビネ C. kinabaruensis
  C. lamellosa (腎唇蝦脊蘭) 『中国本草図録』Ⅶ/3441
  C. limprichtii (開唇蝦脊蘭・齒唇蝦脊蘭)
  レンギョウエビネ
(スズフリエビネ) C. lyroglossa(南方蝦脊蘭)
  サクラジマエビネ C. mannii(C.oblanceolata;細花蝦脊蘭)
         
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
  オナガエビネ C. masuca(C.longicalcarata; 長距蝦脊蘭)
  キンセイラン C. nipponica(戟形蝦脊蘭)
  C. odora (香花蝦脊蘭)
  ナツエビネ C. puberula (鐮萼蝦脊蘭)
    オクシリエビネ var. okushirensis
    ナツエビネ var. reflexa (C.reflexa;反瓣蝦脊蘭)
  タカネ(タカネビネ・ソノエビネ) C. × striata
 エビネとキエビネの雑種
  トクノシマエビネ C. tokunoshimensis(C.discolor var.tokunoshimensis)
  サルメンエビネ C. tricarinata (三稜蝦脊蘭・三褶蝦脊蘭・肉連環・九子連環草)
  ツルラン C. triplicata (三褶蝦脊蘭)
 『中国本草図録』Ⅸ/4444
  C. tsoongiana (無距蝦脊蘭)
   
 ラン科 Orchidaceae(蘭 lán 科)については、ラン科を見よ。
 和名は、節の多い地下茎の形から。漢名も同。
 北海道・本州・四国・九州・琉球・済州島・福建・浙江・江蘇・湖北・廣東・貴州に分布。
 全国では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、埼玉では絶滅危惧ⅠB類(EN)。
 中国では、サルメンエビネなどの根を硬九子連環草・肉連環と呼び薬用にする(〇印は正品)。

   エビネ C, discolor (蝦脊蘭)
   C. fimbriata (流蘇蝦脊蘭・九子連環草・肉連環・馬牙七)
  〇サルメンエビネ C. tricarinata (三稜蝦脊蘭・三褶蝦脊蘭・肉連環・九子連環草) 
 日本では、戦国時代から花材として取り上げられ、江戸時代中期には多くの品種が作られた。
 『花壇地錦抄』
(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「他偷草(ゑひねさう) 末。花形鈴のごとくさがる、故ニ鈴ふり草共いふ。色うす黄、葉ハ白らんのごとし。近頃(さいつころ)相州の在郷へまかりしに農家に此草植てなり。名を問侍れハ、かまがミさうと申き。是も鈴ふりの心か。花黄色成ハなんきんゑびねともいふ」と。
 昭和40年代から再びブームを迎えており、上述の同属異種のうちいくつかも、しばしば栽培観賞する。

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